2003年製作。世界中でロングヒットを続けたサスペンス映画。どんでん返し映画では、必ず挙げられる1本ですね。オカルトチックに展開するストーリーが観客を惑わします。

監督は脚本家出身のジェームズ・マンゴールド。さすが元脚本家だけあって、物語の展開は上手で、観ている者にほどよいストレスを与えながらも、テンポよく進行させ、結末へ向け幾重に重なった謎を一つずつ紐解いていきます。その手腕は、お見事です。

出演は、『2012』『推理作家ポー最期の5日間』の名優ジョン・キューザック。『グッドフェローズ』『ハンニバル』のレイ・リオッタ。

先の読めない展開。張り巡らされた伏線が、最後は1本の線になったとき、観ている観客は度肝を抜かされます。こういう映画は、本当に予備知識を持たず観るとおもしろさが倍増すると思います。これから観ようと思っている方は、お一人でいっきにご覧いただくようしにしてください。

決して繰り返し何度も観る映画ではありません。むしろこの映画は、一度観たら二度目は興興醒めしてしまいます。なので、リピーターが出るような映画ではありませんが、公開当時ロングヒットした理由は、やはり口コミで「この映画凄いよ」が広まっていったのでしょう。

田舎町の一軒のモーテル。嵐のせいで身動きのとれなくなってしまった11人の男女が一人、また一人と謎の死を遂げていく恐怖を描いたサスペンス映画。謎が散りばめられたストーリー展開と驚愕の結末が話題となりました。

睡眠中の判事が電話でたたき起こされます。死刑囚マルコムの再審議をするように、と。マルコムは、翌日の死刑執行が決定していたのです。真夜中異例の審議が始まろうとしています。車いすで運ばれてきたのは、マルコム。弁護側は彼の罪状を再審議するように要求するのです。

判決を覆せるほどの証拠があるのか?弁護側が提出したのはマルコムが書いた日記。その日記に書かれている内容は?かくして再審議が始まろうとしています。折しも窓の外は嵐、激しい雨粒が窓ガラスを叩きます…。

田舎町の1軒のモーテル。そこに瀕死の女性が運びこまれた。パンク修理中に車にはねられたのです。はねたのは元女優の運転手エド(ジョン・キューザック)。彼は元警察官。モーテルで助けを求めるも、嵐のせいで電話は不通。助けを求めに街へ向かうエドだが、道路は洪水で冠水。

道路が冠水し進むことができなくなった凶悪犯護送中のロード刑事(レイ・リオッタ)もこのモーテルにたどり着きます。激しい嵐のせいで行き場をなくし、身動きのとれなくなった11人の男女。それぞれが偶然たどり着いたはずだったのですが…。

護送中の凶悪犯をトイレに閉じ込め、嵐が通り過ぎるのを待つしかない。ところが、女優が殺され、頭部が洗濯機の中から発見されます。そして、トイレに閉じ込めたはずの凶悪犯は抜けだし行方不明に…。ここから死のカウントダウンが始まるのです。

モーテルに集まった人たちの運命は?真犯人は?そして、死刑囚マルコムとの関係は?その真相を知り衝撃を受けます。そして、最後のどんでん返しでなんともいえないやるせなさを味わってください。