観終わったあとの虚脱感…。なんともいえない後味の悪さが心に残ります。思わず隣人は何をする人なのかと考えてしまう映画です。アナタのご自宅の隣人は問題ないでしょうか?今の時代、隣の人が何をしているかなんて干渉しませんからね…。

まず邦題が怖いです。挙動のおかしい正体不明の隣人のことを調べていたら、危険な事件に巻き込まれていく不条理な悲劇を描いたサスペンス映画です。お子様をお持ちの方にぜひ観ていただきたい作品です。

監督を務めるのは、マーク・ペリントン。リチャード・ギア主演のホラー映画『プロフェッシー』でアメリカの都市伝説モンスマンを描きました。

出演は、1976年版『キング・コング』、『レガシー』シリーズ、『アイアンマン』など話題作の出演が多いジェフ・ブリッジス。テロの歴史を教える大学教授マイケルを演じます。

そして、『ショーシャンクの空』、『トップガン』のティム・ロビンス。『ミスティック・リバー』でアカデミー助演男優賞を受賞しています。今作では、ジェフ・ブリッジス演じるマイケルを恐怖に陥れる謎の男を演じます。2大名優の競演で、なんとも言えない不条理な世界を描きます。

親切をしたはずの隣人家族。最初こそ、感謝され、楽しい交流が始まるのだったのだが、ある日を境に、隣人の言動がおかしいとこに気付き、彼のことを調べはじめると、意外な事実を知ることなり、危険な目に遭い始めることなるスリラー。

マイケル(ジェフ・ブリッジス)はテロリズムの歴史を教える大学教授。2年前に妻を失い、幼い息子グランドと共に二人でワシントン郊外で平和に暮らしています。ある日、自宅の近くで花火で大やけどを負った少年を助け、病院に担ぎ込むのです。

その少年は、つい最近隣に引っ越してきた家の子供でした。両親のオリバー(ティム・ロビンス)とシリル夫妻は、マイケルに感謝し、以来両家族の交流が始まるのでした。オリバーは、設計技師であり、夫婦の間には3人の息子がいるごく普通の家族でした。すっかり仲が良くなったマイケルはたびたびオリバーの自宅を訪れるようになります。

しかし、オリバー宛の同窓会の案内を目にしたことから、疑念を抱くことになります。マイケルは、オリバーが学歴詐称をしていることを知り、他にも隠しごとをしていることを疑い始め、単独で調査を開始します。

やがて、マイケルはオリバーの正体を突き止めます。それは、過去に爆弾テロを起こしてきたウィリアム・フェニモアだったのです。そして、現在あるテロ集団の一員であり、何かを企んでいるらしいことまで突き止めます。

マイケルはFBIに助け求めるのですが、まったく相手にされません。そこから悲劇は連鎖します。マイケルの恋人ブルックが不審な交通事故で命を落としてしまいます。そして、サマー・キャンプに行っているはずの息子のグランドまでもが…。

ここから先…想像できない、いえ、想像したくない結末に向かっていくのですが…。日本には「死んでも死にきれない」という言葉がありますが、この映画を観たら、まさにこの言葉が脳裏をよぎると思います。