マジシャンたちの活躍を描いた映画です。マジックを題材にしたものですから、初めから最後まで、観客を騙す気満々で挑発してきます。大掛かりなマジックの種明かしを見せておきながら、実はそれよりもさらに大きな仕掛が待ち構えています。

監督は『トランスポーター』シリーズのフランス人のルイ・ルテリエ。2008年の『インクレディブル・ハルク』でハリウッド・デビューを果たします。

主演は『ソーシャル・ネットワーク』で世界中の映画賞を総なめにしたジェシー・アイゼンバーグがマジシャン・ユニット《フォー・ホースメン》のリーダ、ダニエル・アトラスを演じます。

また、このところ活躍がめざましいマーク・ラファロが《フォー・ホースメン》を追うFBI捜査官を演じています。『アベンジャーズ』のハルク役では、過去最高のハルクであると評価されています。

そして、重要な脇役も見逃せません。FBIに協力し《フォー・ホースメン》の種明かしをする老マジシャンに名優モーガン・フリーマン。《フォー・ホースメン》のスポンサーとなる大富豪に名優マイケル・ケインが脇を固めます。

これから観る方は、この映画にどこから騙されるのか、いや絶対騙されない!と強い意志をお持ちになってご覧ください。果たして、彼らのマジックに騙されずにいられるでしょうか。なお撮影協力に、日本でも有名なマジシャン、デビッド・カッパーフィールドが参加しております。

ルテリエ監督はインタビューの中でこう答えています。
「マジシャンは嘘をつかない人たちだ。彼らは最初に“騙すからね”と宣言してから、騙してくる。見ている方は仕掛け探しに必死で、目が厳しいんだ。大変な職業だと思う。」

カリスマ・マジシャンのアトラスをリーダーとした4人組マジシャン《フォー・ホースメン》は、ラスベガスでショーをしながら、遠く離れたパリの銀行から観客の一人に金を盗ませるというイリュージョンを披露。

しかし、これが単なるマジックであれば問題ないのですが、本当の金となるとショーの一部というわけには収まりません。そう、彼らは本当にパリの銀行から金を奪ってしまったのです。

捜査を開始するFBI。しかし、捜査陣はマジックの種を暴くことができません。そこで、サディウスという老マジシャンに捜査協力の依頼をすることになります。また、強奪被害に遭ったフランスからアルマ・ドレイというICPOの女性捜査官も来て、FBIと共に捜査に協力をするのですが…。

そして、この映画にはもう一つThe Eyeの存在を投げかけています。実は《フォー・ホースメン》が行うイリュージョンは、The Eyeからの課題でもあったのです。

それは、『不当な利得を取った人たちの金を奪い、貧しい人々に分け与えろ』という命を受け、これを達成したとき、伝説的な秘密結社The Eyeのメンバーになることができるのです。

果たして《フォー・ホースメン》は、その課題を達成できるのか、そして、The Eyeのメンバーとして迎え入れられるのか、そのあたりも見ものです。

そして、どんでん返しを迎えての衝撃の結末。いったい自分はどこから騙されていたのか…。気持ちよく騙されスカッとしてください。なお、続編も公開予定となっております。