そもそもどんでん返し映画とは?
「どんでん返し」とは、もともとは、歌舞伎の舞台装置のからくりの一つで、大道具を一気に後ろに90度倒し、底面に描かれていた風景を客側に向けることで、芝居を途切れさすことなく瞬時に場面が移動したかのように見せる大掛かりな仕掛けのことです。
中が自在に動く「強盗提灯(がんどうちょうちん)」という仕掛けに似ていることから、「強盗(がんどう)返し」と言われたという説もあります。
また、場面転換のときに下座の鳴り物が「どんどんどんどん」と鳴っていたことから、「どんでん返し」と言われたという説もあります。
このように歌舞伎では物理的に、大きく場面が変わることを「どんでん返し」と言ってきましたが、小説、映画、マンガ、ゲームなどのソフトにおいても、使われます。
小説や映画のソフトでのどんでん返しでは、ストーリー展開上、ほとんどの読者や観客の予想が大きく裏切られたときなどに用いられます。
英語においては、surprise ending というように、意外な結末を指す言葉になっていますが、どんでん返しは結末に限らず、ストーリーの中盤に行われたり、また何度も何度も繰り返されることもあります。
また、エンディングのどんでん返しだけにとどまらず、映画の本編全体にトリックが仕掛けられ、観客を混乱に陥れるような映画を『マインド・ファック・ムービー』というようになってきました。
ここ紹介した『ユージュアル・サスぺクツ』『シャッターアイランド』『グランド・イリュージョン』などが該当します。また、ここでは紹介しておりませんが、クリストファー・ノーラン監督の『メメント』(主演ガイ・ピアーズ)『インセプション』(主演レオナルド・ディカプリオ)が該当します。
クリストファー・ノーラン監督のこの2本は、ぜひともご覧いただきたい作品です。1度観ただけでは、映画の全体像さえ理解できないかもしれません。特に『メメント』を始めて観たときは、とんでもない映画をつくったものだと驚いた覚えがあります。因みに『メメント』は、同監督の2作目の作品です。
読者、観客が意外と思わせる展開に持って進行するものがどんでん返しでが、推理小説や犯人捜しを目的としたミステリーでは、基本的にどんでん返しになっていますね。誰にでも分かる人物が犯人では面白みがありませんから。
また、最近では少なくなりましたが、夢オチもある意味どんでん返しの一種といっていいと思います。ただ、読んでいる側、観ている側は腑に落ちないと思われることでしょう。
どんでん返し映画は、エンディングで観客を驚かすことが目的です。それがたとえ、喜びであろうが、悲しみであろうが、怒りややるせなさであろうが、爽快感などであろうが、感情を動かす落差が大きいほど驚きも大きくなります。
また、歌舞伎の観客のように、舞台と観客が一体となって、まるで自分があたかもその舞台の一員かのように受け留めて劇を盛り上げに一役を買うように、映画を観る側もどんでん返しを素直に受け留め盛り上げに参加してみるのもいいのではないでしょうか。
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